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『映画感想』:『トレマーズ』「みんなのアイドルグラボイズが大活躍、まちぼうけモンスターパニックシリーズの第一作」

映画感想
05 /12 2015


連休だったので、前に午後のロードショーで放送した『トレマーズ』を見る。
最初に見てから二十年以上経つのに、いまだに発音が「トレ、マーズ」なのか「トレマー、ズ」なのかわからない。

久しぶりに見たけど、やっぱりこれ大好きだ。なんだよこの、絶妙な恐怖と笑いは(笑)
モンスターパニックものホラー&アクションとしてもぼんくらコメディとしてもとても楽しめる。

だいたいのあらすじはこんなん。

田舎町に地質調査に来たヒロインとそこの住民が古代の地底生物グラボイズに襲われたんで、なんとかして生き残るのが目的というわかりやすいモンスターパニックもの。

このグラボイズ、人間も丸々飲み込めるほどの大きさをしたさつまいも型の生き物で
(ウィキペディアによれば体長十メートル以上らしいけど、そんなに大きいか?)
口には硬いくちばしがついており、口の中からは三本の触手を出して人間を絡め取って食べるというのが攻撃手段。
普段は土の中で暮らしているので目は悪いが、その代わりとても耳がいいのでどこに逃げても追いかけてくるのが特徴のひとつ。

そんな特徴とは別に、グラボイズは妙に頭がいい。
こういうモンスターパニックものに登場する怪物とは思えないくらい、やたらと主人公たちの裏をかく。

主人公たちはグラボイズが音に反応することに気づいたのでそれを利用して逃げたり爆弾を使って反撃するんだけど、グラボイズもすぐに相手が音を利用しておびき出そうとしていることに気づいて逆に罠にかけるなど、徒党を組んで襲い掛かってくることしか能のないどこぞのエイリアンなんかよりよっぽどおりこうさん。

こう書くととても怖いモンスターのように思えるものの、地上に出てこられないので行動がどうにもぼんくら。
屋根の上や岩の上にのぼってしまえば攻撃できないので、数十分に一回は待ちぼうけタイムがやってくる。

それのおかげで、視聴者としても「暇そうだなあ」「またこれかよ」と突っ込む余地や笑いが生まれるし、退屈になりそうになるとグラボイズが新しい作戦を考えて人間たちを窮地に陥れようとするので、最後の最後までずっと飽きずに楽しめる。

ホラーとコメディはとても近いジャンルであるといわれるけど、この映画をみるとそれがかなり納得できるよなあ。
いわゆる、モンスターパニックものの中ではかなりオススメの一本です。
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『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』感想。「丁寧な伏線が楽しめる子供向けアニメ映画の名作」

映画感想
11 /30 2014
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(2014/06/25)
諸星すみれ、加隈亜衣 他

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映画見たい症候群だったので、積んでいた映画を崩す。
『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』です。

評判良い作品だけど、ようやっと見れた。
これがとても面白い上に、めっちゃんこ自分好みの作品だった。

内容については、褒め言葉として非常にわかりやすい子供向けアニメ映画そのもの。
ふとしたことで魔の国から魔法使いのヨヨがこちらの世界にやって来てしまい、帰るために奮闘するというもの。

ヨヨがなし崩しに両方の世界で起きている異変を解決することになったり、死者は死んだままというこちらの世界の概念を理解するようになるなど、じつに子供向けアニメとして丁寧に作られている。

そういった異世界召喚冒険ものやリリカルな部分も面白かったんだけど、伏線もまた一級品。
個人的には子供向けアニメでも手を抜かず、いや、むしろ子供向けアニメだからこそ伏線をバリバリに張って大人が見ても楽しめるようにしているほうが好みなので、この作品も大好きです。
(大長編『ドラえもん』とか、伏線バリバリだから何度見ても楽しめるし)

例をあげると、

ヨヨが車に轢かれそうになった子供を助けたので、親がお礼をする。
⇒なぜそこまでお礼を言うのかをヨヨが理解していない。
⇒魔の国で死んだカエルが生き返る。

と、こうやってカエルを蘇生させて『魔の国では死者を蘇らせることが出来る』という設定を見せることで、少し前に見せたヨヨの態度の理由を言葉ではなく展開と演出で説明している。

これで視聴者に、魔の国とこちらの世界では理が違うんだよと説明したあとで、さらに死にまつわるエピソードを積み重ねるからね。自論である、「伏線とは、設定の多重活用である」を見事に描いてくれた。
これは考えるだけなら簡単だけど、ちゃんと不自然さをなくしてやれている作品は少ないからなあ。

死を理解した瞬間の悲しみというネタは子供向け作品ではお馴染みだけど、それをたんなるお涙頂戴にせず、ちゃんと伏線にしているところも高評価に繋がったんだろうな。

これ以外にも、すばらしい伏線が目白押し。
こちらの世界では魔力が散ってしまうので、魔の国の住民はいずれ魔法が使えなくなり髪も黒くなってしまう。
それが魔の国からやってきたナオさんの髪が黒くなったことの説明になっているし、さらには彼女が何をしようとしていたのかという物語の根幹に関わる謎に直結していくなど、すべての展開が結びついていく様は伏線スキーである自分としては見ていて大興奮でしたとも。

伏線もさることながら、アクション部分の演出もとてもケレン味に溢れていたので好みだった。
ヨヨは魔力が無尽蔵だから魔力計で計れば最低でも250%は出るとかよくわからん説明をしておいて、ラストで450%という数字を出して「ほいっ」とあっけらかんに地球を救ってしまうところなど、カタルシスに溢れているし。

この、呪文の「ほいっ」も好きだなあ。
これのおかげで、序盤から魔法を使うことが当たり前すぎるヨヨと魔法がないこちらの世界との差とか、魔法が使えなくても走れるだろというラストにと、綺麗に展開が繋がっているし。

そしてそして、ヨヨの服装がエロすぎる!
伏線すごいよねって感想を書いておいてなんだけど、これは言及しないわけにはいかないので書くよ!

魔の国では幼稚園児くらいの幼女なのに、こちらの世界に来たら成長しちゃって、でも服の裾はそのままの長さの寸足らずとかね。
生足むき出しなショートパンツに(たぶん)ノーブラタンクトップとか、あわや放送事故だし。

こういうアニメをそんな目で見ちゃだめなのに! と思うけど、くそエロいので仕方ない。
魔法による衣装チェンジで体操服やらチャイナ服が登場するのも見逃していないからな!

そんなわけでいろんな意味で気力を充電できましたとさ。満足。

『トロール・ハンター』感想。「大真面目にバカバカしさを貫き通してくれた怪獣映画の佳作」

映画感想
08 /29 2014
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このあいだサタ☆シネで『パラノーマル・アクティビティ 第2章 TOKYO NIGHT』が放送されたせいか、なぜだかモキュメンタリーがマイブーム。
まだ見ていなかったものをいくつか見てみたけど、B級だらけの中でこれはけっこう面白かった。
ノルウェー映画の『トロール・ハンター』です。

モキュメンタリー映画とは、ようするにドキュメンタリー風に撮影したフィクションのこと。
古くは『食人族』などがあり、99年の『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』が謎のヒットを遂げてからB級ホラー作品がかなり出たと記憶している。
(『REC』とか『グレイヴ・エンカウンターズ』とかそんなの)

件の『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』がヒットしたものの内容がアレすぎたということもあり、一部のぼんくら映画好きのあいだでは案外メジャーなこのジャンル。
過去の類作の例からこの『トロール・ハンター』もまったく期待しないで見たものの、意外なほど面白かった。

タイトルからわかるとおり、ファンタジーでおなじみの愚鈍な巨人であるトロールがノルウェーに実在し、政府が秘密裏に野生動物として保護しているという体で物語が進む。

モキュメンタリーらしく、序盤は学生たちがトロールを撮影することになるまでの流れをゆっくりと描くのでかなり退屈なのだが、途中から徐々に面白くなってくる。

トロールは飯食って交尾することしか脳にない野生動物でしかなかったり、トロールの管理人は残業手当が出ないことに嫌気が差したからこのことを公表しようとしたりと、ファンタジーの欠片もないところがとても面白い。

トロールの生態にしても、日光を浴びせるとビタミンDを体内でカルシウムに変換できないために、体が膨らんで爆発したり石化してしまうなど、伝承に出てくるトロールの弱点を現代的な解釈で落とし込むところなどはファンタジー好きにはたまらないものがあるし。

こうやって、生々しいトロールの生態やら、管理人の日常があるからこそ、存在しないはずのトロールがあたかも実在するように感じてしまえるんだろうな。
このあたりは、モキュメンタリーを上手くつかっていると思う。

終盤にプロカメラマンが登場するまではまた退屈な展開が続くのだが、ラストで巨大なトロールが登場してからは再び面白くなる。

巨大生物の足の間を車で駆け抜けたり、襲い掛かるトロールに光を浴びせて怯ませたりと、普通に怪獣映画しているし。
個人的には、『怪獣映画』というくくりなら同じモキュメンタリーである『クローバーフィールド』なんかより何倍も楽しめたな。

モキュメンタリーはこの『トロール・ハンター』のように、
「そうだったら面白いなあ」
と思わせるような作風か、『グレイヴ・エンカウンターズ』みたいに、
「ねえよwww」
とツッコミ待ちな作風なものが好み。

正直なところ、ハリウッド製作のCGバリバリアクション大作を見慣れた人にはまったくオススメ出来ないものの、嘘ものを大真面目に作るという、関心出来るバカバカしい映画が好きな人にはオススメできます。

『LIFE!』感想。「吹き替えに芸能人を使うのは止めてよホント……」

映画感想
04 /04 2014
観て来ました。『LIFE!』
タイトルの通り、吹き替えが酷すぎて作品の評価がまともに出来ません。

映画は吹き替えで見るほうが好きなんですが、これはもう擁護のしようがないほど酷かった。
映画が始まった直後から、

「主人公の吹き替え下手糞だなあ」

と思っていたものの、吹き替えがナインティナインの岡村隆史さんだったのね。
そうとは知らずに映画館に行ったのが運のつき。映画のつまらなさと相まって途中から冗談抜きで体調不良になるほど苦痛な2時間だった。
自分が声フェチなのも関係しているんだろうけど、下手糞な演技を長時間聞かされるのは精神的にキツイですね。

演技に抑揚や感情を感じさせる重みがなく、どの場面でも同じボソボソ声と、映画の台詞なんだか隣で座っている人の呟きなんだかわからなくなるくらいの酷い代物だった。
母親や妹は標準語なのに、主人公のウォルター・ミティだけ関西弁なのも変だし、何よりシリアスな雰囲気もすべてぶち壊しになっている。

本当、勘弁してほしい。それしか言えない。
役者の雰囲気にあわせて役の設定を変えるのは国内ドラマだけに留めてよ(そっちも許せないけど)
途中で1回だけあったシリアスな演技はそれほど悪くなかったので、ずっとそれで押し通してくれればよかったのに。


内容感想。
この映画、原作は『異色短編集』の中の一編でもあるので、奇妙な味の海外作家好きにはある程度は有名な作品でしょう。

もともと原作の設定が好きだったものの、原作のショートショートは短すぎて設定を上手く料理できていないもったいない作品だと昔から思っていた。
元となった映画『虹を掴む男』も、スパイ映画としての側面が強くてつまらなくはないがそこまで面白いものじゃなかった。
それで三度目の正直といった感じで挑戦したものの、撃沈。今回もアレレな出来でした。

出版社に勤めるウォルターだったが、雑誌が廃刊することが決まり次が最後の仕事となる。
最終号の表紙を飾る写真のネガがカメラマンから送られてくる予定だったのだが、そのネガが同封されていなかった。
ウォルターはネガを手に入れるため、カメラマンのいるだろう場所を探して海外を飛びまわるというのが大体のあらすじ。

元の作品も白昼夢要素があまり上手く使われていなかったけど、今回もだったね。
序盤のアクションシーンで数回登場するものの、それはまったく内容と絡んでこない。結果的に、主人公が重要なことを聞き逃したという部分だけでしか活用されなかった。

そのアクションシーンやスペクタクルなシーンも、序盤~中盤に少しだけ登場するのみで、全体的にロードームービーとしての雰囲気が強くなっている。

今回のリメイク版だと、原作であった白昼夢になったときの「ポケタ・ポケタ」という特徴的な音もカットされたので、どこからが夢なのかわからなくなるのも個人的にはマイナスだったかな。


お話そのものにしても、じつに先が読みやすい陳腐なものだった。
有名なカメラマンが廃刊になる雑誌のために、最高の写真を尊敬する社員のために送るというのだから、勘が良い人なら紛失した写真がどのようなものなのかすぐに察しがつくだろうし。
(実際、自分の予想したとおりのオチでした)

そうやってオチが読める作品、つまりは驚きがない作品なだけに、あとは主人公への共感や感情移入が面白さの肝になるだろうに、なぁんで吹き替えに芸人を起用しちゃうのかなあ?

「うちの寿司は鮮度が売りなんですよ。でも食中毒が怖いから火を通しますね」

ってくらいに、一番面白いところを切り捨てるようなやり方としか思えないし。

映画館で映画を観るのは好きなんだけど、こんなことされるともう劇場に足を運びたくなくなるよなあ。
事前にチェックしなかったのも悪いんだけど、わざわざ劇場で下手糞な吹き替えを聞くくらいならレンタルでいいやって気になってくるし。
そんなわけで、ここ最近劇場で観た映画の中では一番最低な作品になってしまいましたね。残念。

↓ちなみに、こちらが原作本です。
新装版出ているなんて知らなかった。
虹をつかむ男 (異色作家短篇集)虹をつかむ男 (異色作家短篇集)
(2006/09)
ジェイムズ サーバー

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虹をつかむ男 (ハヤカワepi文庫)虹をつかむ男 (ハヤカワepi文庫)
(2014/01/10)
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『劇場版 魔法少女まどかマギカ [新編]叛逆の物語』感想。

映画感想
11 /03 2013
『劇場版 魔法少女まどかマギカ [新編]叛逆の物語』
観てきましたよ。面白すぎるでしょう。
完っ全にネタバレ全開であり、すでに見た人向けの感想なので、まだ見ていない人は以下の感想は絶対に見ないでください。

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