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『堕女神ユリスの奇跡』感想。

ラノベ感想
04 /30 2013


ソード・ワールド2.0の世界、ラクシアを舞台にした小説、『堕女神ユリスの奇跡』の感想です。

ゲームの世界を使った小説ってのは、ソード・ワールド1のころは多かったけど、2.0では少ないよなあ。
SW1のころの短編集がかなり好きだっただけに、もっといろいろ出版して欲しいなあと思ったりなんだり。

そういうこともあり、この作品はけっこう楽しみにして読んだんだけど、これがかなり当たり。
良い意味で、ゲームのように面白く、それだけで終わってくれる作品だった。

女神様と一緒にドラコン退治!
もう、言葉にしちゃうと、ほっとんどこれだけ。

たしかに、主人公のザウエルの葛藤やら、仲間との絆を築いていく場面とかもあるんだけど、それよりもなによりも、魅力はドラゴン退治でしょう。
この、普通の人間では絶対に勝てない相手に、仲間と協力して挑んでいくという展開は王道ながらもやはり燃えるよなあ。

褒め言葉として、アクション映画を一本見たような爽快感と後腐れなさが得られたね。
ファンタジーもののアクション小説としてかなり面白いほうだったけど、これはゲームのルールを知っているとさらに楽しめそうだな。

ザウエルの2回行動4回攻撃やら、アルケミスト技能の賦術が決め手になるなど、ちゃんとゲームの中にある技能で展開を盛り上げているからね。
ゲーム中の場面を、実際の形にするとこうなるのかなあ、と読んでいてとても面白かったですとも。

この作品に限らず、ソード・ワールドなど、シェアワールドものの作品ってファンタジーに向いているよなあ。
ファンタジーやSFって、小説にしようとすると魔法の説明やらなにやらで、どうしてもページ数が多くなっちゃうからね。
下手をすると、設定を説明しているだけで1冊分が終わっちゃうものもあるくらいだし。

それがシェアワールドものだと、細かい世界設定や、魔法などの説明はルールブックに任せておいて、徹頭徹尾、物語だけにページ数を割くことが出来るからね。

こういう世界で、こんな大陸があり、こういう神様がいて、こんな戦争があった。
そういった、密度の濃い背景があるけど、作中では触れないでおいて、ただただ冒険者の活躍だけを描いていればいいってこと。
 
これは、ソード・ワールドノベルの強みだよなあ。
SW1のころから思っていたけど、これは短編だとさらに顕著になるんだよね。
この世界の不思議な設定を使った、ちょっとした御伽噺っていうやつ。

鎧職人の話とか、魔法を使えない神官とか、ファンタジーミステリとか、いろいろあったよなあ……(遠い目)
いまさら過ぎるかもしれないけど、いずれSW1の数々の名短編の紹介とかもしてみたいです。

1巻でも綺麗に完結している作品だけど、続けようと思えばいくらでも続けられるという、ライトノベルのお決まりのパターンでもあるので、続きが楽しみ。
この勢いのまま、2巻以降も読もうっと。

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感想リンク。
『剣をつぐもの』感想。
『堕女神ユリスの危機』『堕女神ユリスの栄光』感想。

『ソード・ワールド2.0ストーリー&データブックドラゴンレイド戦竜伝』

SW2.0リプレイ、全作品紹介。
『ソード・ワールド2.0リプレイ 聖戦士物語』感想。
『ソード・ワールド2.0リプレイ BRAVE』感想。
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