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『蒼穹のカルマ』1巻~3巻 感想

ラノベ感想
03 /07 2012
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完結記念に、1巻から読み返しています。
なので、後の巻のネタバレがちょっとばかしあるかもしれないので注意。

『1巻:感想』
カルマという絶対的な主人公を中心とした、王道パロディ作品。でも、内容はしごく王道という名作。

巻末の解説でも『スレイヤーズ』のリナの系譜に連ねると書かれているように、カルマの存在がとても魅力的。
じつは、作中の強さでは、カルマよりももっと強い人が大勢でているのに、カルマなら負けないという安心感を与えてくれる。
主人公が出るとつまらなくなるというのは、バトルもので陥りやすい現象だが、この作品は主人公が出ないとつまらなくなるという、当たり前なんだけど難しいことをちゃんと成功させている。

1巻のころから、基本スタンスである、
・カルマがアリサのために行動する。
・周囲が別の目的のためにカルマと接触する。
・それをカルマが無視し、騒ぎが大きくなる。
を確立させ、開始早々とは思えない、よい意味でのテンプレが出来上がっている。
王道をわきまえているからこそ茶化して、話を予想外の方向に転がしながら、キャラ同士の漫才ではなく、展開によって笑わせるという、あまり見かけないたぐいのコメディになっているのが魅力的。

バトル描写や設定もきちんとしている上に文章も面白いと、さまざまな面で新人離れしている完成度を誇っており、これはもう、受賞は妥当だよねっていう面白さ。
富士見ファンタジア文庫でお馴染みの、背景設定は骨太なのに、お軽いノリで進む物語が読みたい人なら間違いなく楽しめる一冊。


『2巻:感想』
で、やや問題の第二作。ぶっちゃけると、このシリーズの中ではいまひとつの出来。
今回から新キャラとして、裏ヒロインであり汚れ役のマキナと、野郎キャラであるエイジが登場する。
この、エイジが色々と問題だったりなんだり。

1巻で確立した展開はそのままなんだけど、カルマの行動をことごとくエイジが疎外してしまい、物語の加速を妨げている。
さらに、舞台がひとつの場所に限定しているのでスケールが小さくなってしまい、魅力的だった風呂敷の広げっぷりが弱くなったのも残念なところのひとつ。

百合的な視点を抜きにしても、本作はあくまでも、カルマがアリサのために暴走するのを楽しむ話なのであるからして、カルマに惚れた男を出すのは無意味に感じられた。
マキナの対抗意識は、不憫さが味になっているのだが、エイジの存在にはそれがない。
言ってしまうと、自分のことしか考えないくせに、最後はおいしいところをちゃっかり貰っちゃうバカキャラを主人公以外のポジションに据えると、こんなにも目に余るような存在になるのかって見本。

後のための伏線は用意されているけど、もしかしたらこの巻を読まなくてもなんとかなるかもしれない。


『3巻:感想』
学園編突入!(やや誇張あり)

1巻で出番のあった、異世界やら神様やらがまた物語に絡んできて、ラスト付近の収拾の付かなさが復活している。なので、1巻と同じくらい楽しめる出来となっていた。

この巻あたりから、カルマに何かしようとするたびに、マキナが不幸になっていくという流れがお約束になる。
さらには、特訓の末パワーアップを遂げるという出世ぶりなど、まさに裏ヒロイン。
カルマの強さがそのままで、新キャラや実力を見せた人や、修行で強くなった人などがカルマよりも強いっていうのは面白いよなあ。
まともなバトルものじゃないからこそできるんだろうね。

そして、ある意味注目なロドニーことロドリゲスちゃんの登場回でもある。(170P)
いや、それ、普通覚えていないから!
ネタバレ注意:魔人の名前がウタ、オト、コエときて言(ロゴス)と繋げたのはすんげーと思う。絶対、後付けでしょ、これ?

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感想リンク
4巻 感想
・5巻 感想
・6巻 感想
8巻 感想
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