雑記:「多分野で作品を発表する人とライトノベルという土壌についての覚え書き」

ライトノベルは読書の入り口としても認めないうんぬんみたいな話題で盛り上がっているのを見かけたので自分の意見を一席。

個人的には、ミステリだろうがSFだろうが児童文学だろうがラノベだろうが、娯楽は娯楽だし、入り口は多ければ多いほうが良いと思っているのでラノベを不必要に貶める理由はどこにもないと思っています。

少し話は変わりますが、ラノベという土壌についての自分なりの見解を書いてみます。
読者視点ではなく制作者側から見ればこの土壌で育ち、さまざまなエンタメ界隈で活躍する人がいるのだからライトノベルを無根拠に馬鹿にする意見を目にすると首をかしげてしまう。

今はメディアミックスが盛んなのだから、ソシャゲ→原作ラノベという流れやゲーム→原作ラノベという流れも十分に見込めるのだし。
特に『フルメタルパニック』なんかはスパロボにも登場しており、そこから原作に流れる人が見込めるのであればラノベという土壌を軽視する理由はどこにもない。

よく、ライトノベルは世間では有名ではない、未来に残らないという意見があるが、それはラノベに限らず娯楽一般すべてに言えることである。
今現在、娯楽というのは細分化しすぎており、すべてがマイナーメジャーの域を出なくなっているからだ。

たとえばミステリにしても、本格ミステリ好きならば麻耶雄嵩氏の名前を知らない人はいないだろうが、世間での知名度は推して知るべしというもの。

同じように、かの有栖川有栖氏にしても「このあいだドラマになった火村英生の原作者」と言ってようやく通じる程度だろう。
綾辻行人氏にしても同じでことで、アニメ好きならば『十角館の殺人』よりも『Another』のほうがよほど知名度が高い。

これらのマイナーメジャーから脱却するためのひとつの手段として、メディアミックスはとても有用に働いている。
そしてそれはライトノベルではとても精力的に行われており、最近ではライト文芸からも漫画化する作品が増えているほどだ。
小説という媒体から飛び出すことで、結果的に読書人口そのものを増やすことに繋がっていく。

「ラノベに価値はない」という意見に論拠が乏しいのは、将来的にどうなるか誰もわからないことも関係している。これは前述した、作家の土壌とも関係している。

三十年前に「ディードリットの中の人はそのうち星雲賞取るぜ」って言っても大笑いされるのは間違いないだろうが、結果はご覧の通りである。

同じように、二十年前に『A・Iが止まらない!』の赤松健氏は将来政治に関わると言ったところで、誰もそのとおりと同意することはないだろう。未来を見通せる人など、どこにもいない。

ライトノベルの土壌の話に戻ろう。
今しがた書いたように、山本弘氏はTRPGリプレイというライトノベルの中でもさらにマイナーな場所で人気を博した人ではあるが、今現在はSF好きならば知らない人はいないほど有名になっている。

同じように、角川スニーカー文庫でデビューした長谷敏司氏は現在ではAIについて一家言の持ち主であり、その界隈では知らぬ人がいないほどの活躍をしている。

このように、将来的に異なる分野で活躍する人が生まれ、そういった人たちが将来的にも活躍する場であるライトノベルという土壌を軽視するのは業界全体の勢いを弱めることにしか繋がらないというのが自分の見解だ。
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