ラノベ感想:『ハナシマさん』「第10回小学館ライトノベル大賞、ガガガ賞受賞作品。都市伝説+殺人事件なフォークロアミステリ」

ラノベ感想
01 /27 2017

ガガガ文庫、天宮伊佐著『ハナシマさん』読了。

第10回小学館ライトノベル大賞ガガガ賞受賞作。
第2巻が発売したので読んでいた1巻の感想を書いておく。

ガガガ文庫の新人賞ということもあってか、まるで十年くらい前のライトノベルを読んでいるかのような硬派な文体&キャラ付けの作品。
昨今のお軽いイメージが強いライトノベルというよりも、角川ホラー文庫あたりで出版されそうな本というのが第一印象だった。

フォークロアミステリと銘打ってることからもわかるように、都市伝説+殺人事件という形で話は進んでいく。
平和な町で連続殺人事件が起き、ネット上の噂などを調べると関連しているような都市伝説が見つかったというおなじみのアレね。

序盤は登場人物の描写を丁寧に重ねていくので、ある程度この手の作品に読みなれた人なら
「このあとこの人が死んで、真相はこんな感じかなあ」
と大体予想がついてしまうのが残念なところだが、このあたりは王道の良さを味わえといったところか。

基本的にシリーズものの1巻は王道な展開を見せ、2巻以降でひねりを加えるのが鉄則だと思ってるのでこのあたりは悪くはなし。

でもやはり、個人的にはややパンチ不足だったかなあ。
この手の心霊や都市伝説+殺人事件ものはすでに型がカッチリ整っちゃっているからか、この作品からもとくに目新しいものが見当たらない。

個人的には続編を読み続ける、または同じ作者の新作を読むかどうかは特色が出ているかどうかで選ぶんだけど、そこまで引きつけられるものはなかったかな。

感想を書くときに他の作品の名前を出すのはあまり褒められたものじゃないけど、同じライトノベルなら甲田学人先生のデビュー作『Missing』なら謎の組織の不気味さと異界の描写が際立っていたし、角川ホラー文庫でも超常現象+殺人ものである三津田信三先生の『死相学探偵』シリーズではミステリとしての面白さに優れていた。

この作者のファンになりたい! と思えるような特色が何かひとつでもあれば良かったんだけど、そのあたりこの作品はちょいと弱い。

全体的に悪くはない作品だったので、2巻を読んで今後も読み続けるかどうか決めるという感じです。

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感想リンク。
『ハナシマさん』2巻
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