『ソード・ワールド2.0 ラクシアゴッドブック』感想。「『バルバロスブック』に続く文庫サイズのデータ集。46柱の神々のエピソードとデータに加えて新種族センティアンのデータも掲載」


『ソード・ワールド2.0 ラクシアゴッドブック』読了。
SW2.0のデータ集。
以前出た『バルバロスブック』と同じようなお買い求めやすい文庫サイズの本です。
前回のはPCとして使える蛮族のデータやフレーバーテキストが中心になっていたが、今回はタイトルからわかるとおり神様が中心となっている。

以下、章別に紹介していく。

●「第一部:キャラクター」
新種族であるセンティアンのデータが掲載されている。

センティアンは神の使命により受肉した石像という変わった種族。
わかりやすく言えば『仏ゾーン』
事実上、不老不死同然なのでNPCとしては出しやすそう。
→追記:あ、ナイトメアも不老不死(だよね?)だった。

その生い立ちからわかるように、種族特徴もプリースト絡みのものとなっている。
消費MPが軽減したり、神聖魔法の魔力が上昇するなど素直に便利な能力が揃っている。

特徴的なのは、信仰する神によって種族特徴や穢れ度、初期ステータスなどが変化するということ。
第三の剣を信仰したときの種族特徴はトリッキーなものなので、上手く使えばかなり役に立つと思われる。


●「第二部:語り継がれる神話」
神々の相関図や本書に掲載されている神様たちが活躍する神紀文明時代の神話から、人と神との御伽噺など31本のSS(ショートショート)を収録。

主に時代順に並べられているのか、一番最初はライフォスがティダンやグレンダールらの仲間と共に旅に出て始まりの剣を見つける物語が掲載されている。
そして時は下りダルクレムとの確執から神々の戦争となり、魔法文明時代、魔動機文明時代となり、もっとも新しい湖の女神ルーフェリアの話まで続いていく。

神々の戦いというスケールの大きな話も良いのだが、個人的には神と人のエピソードがお気に入り。
ふらりと立ち寄った神様のおかげで命が助かった人もいれば、技術を極めた結果神になった者のエピソードや教訓話しなど童話や民話的な面白さがある。

特に邪神に関連した話は人々がそそのかされて道を踏み誤っていく様子を叙情的、または童話的に綴っているので、民話が大好きな人にはたまらないものになっていた。

以下、お気に入り作品と一言感想。

・『眠りの神との邂逅』
とある少年と少女の出会い。
このふたりの出会い自体もファンタジー世界のボーイ・ミーツ・ガールでとても王道王道しているのだが、最後の最後にあっと驚くサプライズが待ち受けている。
これはネタバレ無しで、そして出来ればこの話しだけ抜き出して読まずにページ順に読んでいって欲しいところです。

・『カルディア陣営の介入』
ユリスカロアが暴露する神々の時代の裏話。
これは公式設定でいいのだろうか(笑)

・『ソーンダークの悪意』
惑いと偽りの神ソーンダークによって運命を狂わされた少女の話。
神が直接表には出ず、暗躍した結果どうなるかをひとつのエピソードで見せている。
そのため、信仰している神官がどうやって暗躍するかを考える参考になる。

・『友が神となった日』
小神シムルグが神になった瞬間のエピソード。
王が神になったあとの最初の信者との出会いも美しいのだが、個人的にはシムルグとその騎竜の友情にグッと来た。

・『神たちの海釣り』
ル=ロウドとヴァ=セアンのナンセンスコント。
まるで『不思議の国のアリス』のようなとぼけたたやり取りで釣りをする神様ズ。
いやー、平和だなあ。

・『苦いお薬』
とある研究者が記した童話の別側面。
ある幸せな結末を迎えた童話だが、実は原典では毒薬の神が暗躍する物語だったということを解説と共に紹介していく。
幸せな結末、そして不幸な結末ふたつの童話が全文掲載されているので、童話に慣れ親しんだ人、そして童話の変容に興味がある人なら楽しめるだろう。


●「第三部:ラクシアの神々とその魔法」
過去に『アルケミスト・ワークス』や『ウィザーズトゥーム』、各種リプレイやゲームブックなどに掲載された46の神々の聖印と神像、神格と教義、格言から特殊神聖魔法までが掲載されている。

サプリメントごとに神のデータが増え、特殊神聖魔法が増えていったのでこうしてひとまとめになっているのはありがたい。
ただし、キュリアドラルなど9体の神の特殊神聖魔法のデータは載っていないので注意。
(キュリアドラルの特殊神聖魔法はリプレイ『ドラゴンスレイヤーズ』2巻に掲載されている。感想リンク


●「第四部:アイテム」
神や神殿に由来した武器や装飾品などをいくつか掲載。


●「雑感」
『バルバロスブック』と同じように、150PほどがSSで占められるというフレーバーテキスト好きには溜まらない一冊になっている。
過去に発売した『バルバロスブック』が好きならば間違いなく楽しめる一冊だろう。

小説としても楽しめるしまとめとしても有用だが、新規ゲームデータはやや少なめなので注意。
『バルバロスブック』では蛮族PCのデータがまとめられており新種族も四種類いたが、こちらではデータは特殊神聖魔法がまとめられている以外は新種族はセンティアン

くらいしかないので新種族のデータが欲しいという人にはやや不満が残るかもしれない。


以下、感想箇条書き。
・ダルクレム、メティシエ、ラーリスのシンボルデザインが若干変更。
・神々の相関図のユリスカロア様のコメントが雑い(笑)
・バトエルデン大司教の妹さんもこっそり登場。
・ルーフェリア様マジ女神。
・新アイテムの「神槍のマドラー」はルー様がコップをカチャカチャやって毒が入ってないか調べてると思うとめっちゃくちゃ可愛くね?
・ガメル神の格言「金は正しく使ってこそ価値がある」は間違いなく曲解される。
・学護神エッケザッカの間違った教えが『パラノイア』じみている。
・リルズ様ってあしゅら男爵なん?
・55Pの後うっかり重ねてページめくったせいで次のイラストがぶち切れティダン様に思えて大笑いした。
・そういえばSW2.0の世界だとアンデッドは神の力ではなく世界のルールなんだよな。


――――――――
感想リンク。
『ソード・ワールド2.0 ルールブックⅠ(改訂版)~Ⅲ』感想。
『ソード・ワールド2.0 ルールブックⅡ(改訂版)』感想。
『ソード・ワールド2.0 ルールブックⅢ(改訂版)』感想。
『ソード・ワールド2.0 ルールブックEX』感想。
『ソード・ワールド2.0 バルバロスブック』感想。
『ソード・ワールド2.0サプリメント アルケミスト・ワークス』感想。
『ソード・ワールド2.0サプリメント バルバロステイルズ』感想。
『ソード・ワールド2.0サプリメント ウィザーズトゥーム』感想。
『ソード・ワールド2.0サプリメント カルディアグレイス』感想。
『ソード・ワールド2.0キャラクター&データブック イグニスブレイズ』雑感。
『ソード・ワールド2.0キャラクター&データブック イグニスブレイズ』感想。
『ソード・ワールド2.0アイテム&データブック ルミエルレガシィ』雑感。
『ソード・ワールド2.0アイテム&データブック  ルミエルレガシィ』感想。
『ソード・ワールド2.0 ルール&データブック フォルトナコード』感想。
『ソード・ワールド2.0サプリメント エイジ・オブ・グリモワール』感想。
『ソード・ワールド2.0ツアー(1) ルーフェリア』感想。
『ソード・ワールド2.0サプリメント プレイヤーズ・ハンドブック ザルツ博物誌』感想。
『ソード・ワールド2.0サプリメント プレイヤーズ・ハンドブック フェイダン博物誌』感想。
『ソード・ワールド2.0サプリメント プレイヤーズ・ハンドブック ユーレリア博物誌』感想。
『ソード・ワールド2.0サプリメント プレイヤーズ・ハンドブック ダグニア博物誌』感想。
『ソード・ワールド2.0サプリメント プレイヤーズ・ハンドブック ディルフラム博物誌』
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