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ラノベ感想:『滅びの季節に《花》と《獣》は』(上巻)「『血翼王亡命譚』の作者の新シリーズ。独特な設定と雰囲気が光るファンタジー異種恋愛もの」

ラノベ感想
02 /23 2018

電撃文庫、新八角著『滅びの季節に《花》と《獣》は』(上巻)読了。
『血翼王亡命譚』の人の新シリーズ。

この人の作品の雰囲気はやっぱり好きだなあ。
デビュー作から独特なハイファンタジー世界を描いていたけど、今回のシリーズもそれは同じ。

ファンタジーなんだけどいわゆる中世ヨーロッパ(RPG)風な世界ではなく、独自の種族や魔法や風習がある世界を当たり前のように描いているのが特徴。

『血翼王亡命譚』でも人言を話す鳥やら気功めいた魔法やらが説明なしに登場したけど、今回もまたノリは同じ。
花のようなものに覆われた都市と《銀線》や《銀紋》という奇跡の力、《大獣》と呼ばれる種族と彼らに尽くす使命を持った奴隷である人間たち。
……と、試し読み出来る部分だけでも専門用語がバンバン出てくる。

中心となるストーリーは《大獣》である《貪食の君》がガファルという人間の姿で奴隷の少女であるクロアとの恋愛模様を進めていくという異種恋愛ものの王道そのままなんだけど、前述したように設定の見せ方が独特。

こういった作品だと設定を語るためにページを割くのが普通だけど、この作者は説明を最小限にして魔法も世界も人間も大獣もそれが当たり前のことであるかのようにして話を進めていく。

一般小説でも『新世界より』などのように膨大な設定を説明するためにページを重ねるものがあるし、ラノベでも設定を深めたり逆にテンプレに頼って最小限にするものはあるけど、本作のように独自の設定があるのにそれらをほとんど説明しないのは珍しい。

そのため、うっかりと急いで読むと設定に置いてけぼりを食う時もある。
個人的にはこういう背景に広い世界が広がっているような見せ方はとても好みであり、そのために今作も作者買いしたので何も問題ないんだけど、これはけっこう人を選ぶだろうね。

話としては上巻なので途中もいいところであり、主人公とヒロインの関係も何も解決していないので評価は保留。下巻の発売が待ち遠しい。

この『滅びの季節に《花》と《獣》は』と同じように特殊な設定バリバリのファンタジーにぶん殴られたい人は同作者のデビュー作である『血翼王亡命譚』もオススメです。

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感想リンク。
『血翼王亡命譚 (1) ―祈刀のアルナ―』
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