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ラノベ感想:『りゅうおうのおしごと!』9巻。「アニメ化もした将棋ラノベの9巻。今回は八一VS生石玉将、銀子VS天衣の二本立て」

ラノベ感想
08 /17 2018

GA文庫、白鳥士郎著『りゅうおうのおしごと!』9巻、読了。

面白かった!
8巻はアニメ化のタイミングにあわせての刊行だからか短編集で内容が薄めだったものの、今回は復活。
いつもの『りゅうおうのおしごと!』といった感じでプロ棋士の対決&女流棋士の対決の二本柱で進んでいく。

プロ棋士の対決も八一VS生石玉将というある種の師弟対決でとても盛り上がるのだが、今回のメインは女流戦。
銀子VS天衣というヒロイン同士のぶつかり合い。これがとても面白かった。

自分は前々から「サブキャラ同士の対決は主人公のものよりも面白くなる」と書いているものだけど、今回もそれが炸裂。

55戦無敗の銀子と若き天才の天衣のどちらが勝ってもおかしくない対決。
段位的には銀子が圧倒的に上回っており、初戦も当然ながら勝利を手にするのだがそのあとの解説でのやりとりがすごい。

あっさりと勝敗が決したから盛り上がらないのではない。
銀子の対局が盛り上がらないのはいつものことで、なぜなら銀子が勝つのは当たり前だからだ。

いままでずっと女性相手には勝ち続けてきたため観客どころか対戦する棋士すらも銀子が勝つことを当たり前だと考えていた。

だからわずか10歳の女の子が負けても無理もない。そんな達観した大人の慰めを跳ね飛ばす天衣!
駄々をこねる子供でしかないような強がりからの復活劇と、どこまでもがむしゃらに勝ちをもぎ取ろうとする姿勢がめっちゃくちゃに熱い!

『りゅうおうのおしごと!』は将棋を上手くバトルものというかスポコンものというか競技ものにしているなあ。

基本的にスポコンものはプレイヤー視点にすると内面の葛藤を描ける反面、対戦者のどちらが有利なのかを説明しづらくなる。

しかし将棋には対局を見守る記録係やら解説役などがおり、彼らの目を通して勝負がいまどうなってるのかの説明がある。

そのため、将棋に詳しくない読者(または読み流すような読者)も雰囲気からたった一手で勝敗の天秤が大きく傾いたことをすぐに把握できる。
この書き方はとても上手いと思うのよ。


相変わらず毎巻が何らかの最終回(ある人物の節目という意味)な本作だけど、今回も実に見事なひとつの区切りだったなあ。
続きも楽しみ。

――――
感想リンク。
『りゅうおうのおしごと!』1巻
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