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『さくら荘のペットな彼女』7巻 感想。

ラノベ感想
04 /29 2012
さくら荘のペットな彼女〈7〉 (電撃文庫)さくら荘のペットな彼女〈7〉 (電撃文庫)
(2012/04/10)
鴨志田 一

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第二部開始といった感じの、『さくら荘のペットな彼女』の第7巻。
前巻の終わり方が完全に最終巻だと思ったら、新キャラが登場して、新・1巻という感じになりましたね。

最初に読んだ感想は、「なるほど。登場人物の立ち位置を変えたのか」というもの。
空太が最上級生である三年生になったことと新入生を出したことで、立場が相談する悩める少年から、後輩の相談を引き受ける先輩、仁さんのようなボジションになった。
目標が定まり、夢に向けて突き進む空太なので、苦労はするけど迷うようなことはない。ここらへんの成長っぷりは、1巻のころを思うと嬉しくなっちゃうな。

そんな風に空太の動きが少なくなったので、この巻ではほとんど新キャラがメインになっている。
いままでどおりに『天才と凡人』をテーマにしているし、ちゃんと面白いんだけど、なんか『さくら荘』の7巻ではなく、新しい作品の1巻を読まされているような妙な気分を味わってしまった。

個人的に、『さくら荘のペットの彼女』の好きな部分であり、他の作品とのはっきりした違いとして、『主人公が恋愛よりも夢を優先する』という部分があると思っていた。
空太はましろにベタボレなんだけど、ましろの夢を慮って身を引いたり、空太自身も夢を追いかけるために行動する必要があったりと、ラブコメよりも夢を重視している。
そのラブコメ部分も、4巻でほぼ決着がついたと思っている。やや不完全燃焼だけど、あれはあれで満足できるしなあ。

いままで、空太、ましろ、七海の三人は、誰もが恋愛よりも夢を追いかけるほうを重視していた。恋愛に一番躍起になっていたのは、美咲先輩だろう。
青春にも夢やら恋愛やらといろいろ形はあるけれど、その中で『夢』を追いかけるのは空太たち三人が、『恋愛』は仁さんと美咲先輩が担う。
このダブル主人公のような構造を使い、『さくら荘』は夢を叶えたいと足掻く少年少女と、夢も恋愛も大切という男女を丁寧に描いていた。
夢と恋愛。そのどちらも天才と凡人をテーマにしているし、真剣に取り組んでいる。だからこそ、『さくら荘』は極上の青春群像劇になったのだと思っている。

そのふたりの恋愛模様も5巻で決着し、6巻では卒業までしてしまった。なので、ぶっちゃけるともう書くことがないなあと思っていたら、7巻ではついに三角関係を進めてきたか。
空太、ましろ、七海の三角関係は、4巻でほぼ答えが提示されたと感じている身としては、ややいまさらな話でもある。
次の巻でさらなる波乱があるのかもしれないけど、新キャラを出さなければ、この巻だけで決着が付けられたんじゃね? とも思ったりなんだり。

最後に余談。
新キャラの女の子がノーパンなのは、いまひとつ作品から浮いているように思えるのだが。
あれか、昨今はやっている言葉でいうと、強いられているというやつか。
『さくら荘』って、なんかコミカライズやらアニメ化のCMで、やたらとパンツという単語を耳にするんだよね。内容はそんな、パンツパンツがメインじゃないと思うのに。

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感想リンク。
『さくら荘のペットな彼女』6巻
『さくら荘のペットな彼女』7,5巻
『さくら荘のペットな彼女』8巻
『さくら荘のペットな彼女』10巻
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