FC2ブログ

『All You Need Is Kill』桜坂洋

ラノベ感想
08 /24 2012
All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2004/12/18)
桜坂 洋

商品詳細を見る

リープものであり、パワードスーツアクションであり、ド直球なラブストーリー。

うん、面白い。
ライトノベル的、漫画的アクションのノリではなく、ハリウッド映画のノベライズに近い。
カッコイイ機動ジャケット(パワードスーツ)はあるものの、技名とかは叫ばず、銃やらロケットランチャーやら斧やらパイルバンカーで戦う渋い作品。

設定そのものに目新しさはないものの、料理のしかたが非常に上手い。
30時間ほどの時間をくり返してしまうようになった主人公のキリヤが、その繰り返しの中で戦闘技術を磨いていく。
このあたりは、リープものの名作映画『恋はデジャブ』とも似ているよね。

キリヤたちの部隊が戦うのは、ギタイと呼ばれる人型大のカエルのような化物。
地球外生命体とパワードスーツを来た人間が戦うというあたりは、ハインラインの『宇宙の戦士』(映画『スターシップ・トゥルーパーズ』)とも似ているか。
これらの設定と、ボーイミーツガールを上手いことからませて、綺麗に物語を完結させてくれた。

気に入った部分としては、ちゃんとリープする理由を説明しているところと、それがオチに絡んでいるところか。
リープものって数は多いけど、あんがい理由はなおざりになっているからね。その辺りが上手いのは高評価。

伏線も巧みで、文章もこなれており、アメリカ映画的なジョーク、
(「作戦開始だ。キンタマ落とさねえように気ィ引きしめていけ!」「斧が一番役に立つってんなら人類最強はキコリのヘイヘイホーになっちまうっての」など)
もふんだんに散らしているところも好み。

SF的なセンス・オブ・ワンダーや、ライトノベル的なはっちゃけや目新しさはないものの、このジャンルの作品としての完成度はバツグン。
オススメできる良作です。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

fujimiti