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『エスケヱプ・スピヰド』感想。

ラノベ感想
03 /06 2013


そういえば、感想を書いていなかったので書いてみる。
すでに3巻まで読み終えているので、まずは1巻から。

誤解を承知で一言でまとめちゃうと、 
「この仮面ライダー、死ぬほどカッコいいです!」
めっちゃくちゃ、改造人間の悲壮が描けているじゃないですか。

昭和101年という、こことは違う歴史を歩む世界。
戦後二十年経った荒廃した世界で、戦う意味を失った戦闘サイボーグが人間の少女と出会い、主従関係を結ぶという物語。

この、主人公とヒロインのお互いを補いあうような関係ってのは、まさに戦火の中のボーイ・ミーツ・ガール。
この世界設定ゆえに、どちらもお互いに何かが欠けていたり求めているんだけど、共依存にならない範囲で手を繋いでいるって感じ。

ぶっちゃけ、この作品で一番魅力的なキャラクターは、主人公の九曜です。一番可愛いのも、間違いなく九曜だし。
詰襟、帯刀、ラストでは眼帯まで付けた美少年ってだけで、かなーりな属性の持ち主なのに一人称が「小生」と来ている。その上に、究極朴念仁とくれば、ひゃっほいと喜ばないわけにはいかないでしょう。

見た目だけではなく、性格も超生真面目不器用と来ているから、個人的に完璧超人。
『フルメタル・パニック』の宗介も、こんな感じだったね。ライトノベルの主人公では、一番好きなタイプ。
意味のない熱血ではなく、どこまでも大真面目で冷静。それゆえに周囲からつっこまれるも、肝心要の部分では熱さと強さを見せてくれるってタイプ。ここらへんの、応援したくなる主人公、好感が持てる主人公ってのはいいね。

そんな風に、完璧に見えて抜けていて、どこか弱点を持っている主人公だからか、ヒロインがかなりタフなんだよね。戦闘能力はないけど、メンタル面では間違いなく九曜より強そう。
そこらへんの強さは1巻から出ていたけど、2巻でさらに浮き彫りになったよなあと思うしだいです。
そのせいか、徐々に影が薄くなっていくような気がしないでもないのはご愛嬌。

主人公とヒロインの関係も上手いが、何より世界設定が見事。
戦後二十年ということもあり、改造人間となった主人公にはすでに目的がなく、人々を守っていた機械兵士も電脳が狂い、人間に牙を剥くようになっている。
ここらへんの、人間、改造人間、機械問わずに、みんながみんな『これから、どうしよう』と感じているだろう雰囲気を出せているのがすげえ。まさに、荒廃した戦後の世界って感じだよ。

二十年間戦友を守り続けた末に、狂ってしまったロボット。その弔いのために、刃を向けるサイボーグ。
ここらへんのフレーズにキュンと来ちゃった人や、ロボットゆえの不器用さとか、サイボーグ化した人間など、そういったロボットもの大好きな人は絶対に読みましょう。間違いなく、気に入るはずだから。

すでに3巻まで読み終えているからこその感想になるんだけど、面白さでいえばやはりこの1巻が最高だね。3巻もかなり面白かったけど、1巻を読んだときのインパクトが圧倒的だった。

蜂や蜻蛉型の機械による、人知を越えた空中戦。
神経加速(タキオン)やら、電磁制御(エレキテル)やらの当て字に造語が飛び交うものの、ようはこの手のジャンルではお馴染みな超高速戦闘。

お馴染みはお馴染みなんだけど、それがまためっちゃくっちゃカッコイイ。この、文章からにじみ出てくる圧倒的なスピード感は、めったに味わえるものではないね。
よくもまあ、体をぶっ壊しながら加速するというシーンを、文章だけで描けたものだよ、ホント。
306Pと7Pの戦いっぷりを読めただけでも、この本を買った価値はあったというもの。

アクションシーンがとてもカッコよく、キャラクターも魅力満載。最近のお気に入りシリーズですね。
ただただカッコイイバトルアクションものが読みたい人には、間違いなくオススメできる一冊です。

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感想リンク。
『エスケヱプ・スピヰド』2巻、3巻、感想。
『エスケヱプ・スピヰド』4巻 感想。
『エスケヱプ・スピヰド』5巻 感想。
『エスケヱプ・スピヰド』6巻 感想。
『エスケヱプ・スピヰド』7巻 感想。
『エスケヱプ・スピヰド 異譚集』感想。
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