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『パーフェクトフレンド』野崎まど

ラノベ感想
12 /07 2011
パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫 の 1-5)パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫 の 1-5)
(2011/08/25)
野崎 まど

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『パーフェクトフレンド』野崎まど

良作単巻完結作品生産作家である、野崎まど先生による友達とはなにかを描いたお話。
今回は小学生が主役だぜ!

表紙の眠そうな女の子の手を引っ張っているのが、主人公のひとりである理桜。委員長体質です。
で、引っ張られているくそエロイ女の子がさなか。天才児です。主に、このふたりを中心として進んでいきます。
あと、見切れている子の右がやややで左がトム。にぎやかしと童貞大好きな女の子です。
(嘘はついておりません。ええ、ついておりませんとも嘘は)

とりあえず、この紹介と表紙で気になった人は買って損はないと思います。
見てのとおり、さなかがエロイ。素足とかエロすぎ。作中でもバリ攻めでメチャエロイ。童貞にも怯まずボケを連発する小学生。そして眠たげな目がエロす……(長くなるので省略)

いままでの野崎作品は、大学生や成人している主人公が多かったので、小学生をメインにすると知ったときは、
「すわ、萌えに走ったか野崎よ!」
と、思ったりしたものの、そこはいつもの野崎まど。
たしかに、日常の脱力系ギャグのためにノリがいつもよりシュールになっているものの、根底に流れる作風はまったくもっと同じ味わいだったので安心してください。

今回もデビュー作からお馴染みである、登場人物がある哲学についてあーだこーだと語り、それを中心にしてひとつの答えを出す物語となっている。
今回のテーマは、言うまでもなく『友達』

前半は淡々とした描写と、ぶっ飛んだギャグによってやや面食らうものの、「友達とはなにか」の仮説が提唱されたあたりからギュンギュンにギアを上げていき、加速度的に面白くなっていく。
いままで、ちょっと変わってはいるもの、地つなぎに思えた世界が何重にもなって崩壊していく様は、まさに野崎節炸裂といったところ。
さまざまな解釈が成り立つ結末にしながらも、テーマのワンパンチが炸裂していることによって、物語がキチンと完結しているのが見事。

日常と非日常のはざまを歩くような作風と同じように、結末もすっきりしつつ不思議な余韻が残るのがとても気に入っている。
一冊の小説を読んだというよりも、ただ流れるままに流れた映画を見終わったような読後感がある。
お話は頭に入っているのに、ちゃんと細部まで理解できたのかどうなのか。そもそも、本書には語るべき物語が存在したのかどうなのか。たんに、ある小学生グループの日常を眺めただけだったのではないか?

現実と虚構。日常と非日常。役者と観客。
これらの境界線があやふやになる終盤から結末までのカタルシス。それこそが、野崎まどの魅力なのだろう。

いつものように面白かったので、また次の作品も期待しています。


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野崎まど作品への感想リンク。
『小説家の作り方』
『2』
『野崎まど劇場』
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