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『大帝国』キングコア編 感想

ゲーム感想
01 /01 2012
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(2011/04/28)
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いまさらながらだが『大帝国』の裏ルートであるキングコア編をクリアした。
本編は、ゲーム部分があまり面白くなく、クリア後は長々と放置していたのだが、ふと思い立ってキングコア編を遊んでみた。

ゲーム部分は前と同じなので、とくに書くことはない。注目したのは、シナリオだ。
本編で登場したメンバーが、新キャラのコア勢に次々と殺されたり陵辱されていくというショッキングな展開。
目をそらしたくなるような悲惨なシナリオなのだが、ときどき挿入される主人公キングコア(リンカーン)の過去の話が面白くて、つい最後まで遊んでしまった。
 
とても肯定できない主人公と、それに見合うクズな生活。
人を殺し、犯罪を犯し、神を冒涜する行いをくり返す日々。しかし、そこにひとりの浮浪児の少女と出会ったことにより、何かが変わっていく。

これで、リンカーンが善に目覚めると思いきや、そうではない。リンカーンは少女と共に犯罪を積み重ねていき、彼女を相棒にしてしまった。
少女は口が利けないものの、リンカーンの行動に疑いを持たずに付き従う。
リンカーンは少女にプリンセスという名前をつけて、相棒のような暮らしを続けていく。
そのうち、リンカーンは逮捕されプリンセスと別れることになる。プリンセスが無事ならそれでいい。
そう思っていたのに、プリンセスはリンカーンが望まないあることをやってしまう。
そこからまた、物語が二転三転し、ある意味すべてが始まるのだがそこは本編をプレイして確かめてほしい。

この、悪党が悪党のまま自由気に過ごした末、プレイヤーに鮮烈な印象を残したままエンドクレジットに突入するピカレスクロマンには覚えがある。『ファントム』や『Fate』だ。
それも、本編ではなく、不幸せな終わりであるバッドエンドの展開。これら三つのバッドエンドは、どれも非常に似通った味わいをもっていた。

ノベルゲームでは、本編よりも面白いバッドエンドというのは多々あるもの。
『ファントム』における皆殺しエンドや、『Fate』でセイバーと戦うルートがそれだ。
人によっては本編よりも楽しめるだろう、絶望に彩られた中でほんのわずかだけ光り輝く希望や活躍。

それらは、時には本編のトルゥーエンドよりもプレイヤーに鮮烈な印象を残すものだ。
おそらく、キングコア編も、ノベルゲームにおけるバッドエンドを目指したのではないだろうか。

『大帝国』は、ゲーム部分が主軸なので、ノベルゲームのようなバッドエンドを上手く描くことができない。プレイヤーの成功が、そのままハッピーエンドに繋がるからだ。失敗してのバッドエンドに、苦労の末の喜びは見出せない。
そのため、クリア後で主人公を変えて、勝利し続けるたびに破滅に向かうという、徹頭徹尾絶望への道を突き進むキングコア編が生まれたのだろう。

悪党が主人公だった人間を殺し、味のある敵キャラたちも次々に蹂躙していく。
どうあっても感情移入できないように思えたキングコアが最後に見る破滅と救い。この瞬間、プレイヤーは間違いなくキングコアに感情移入して、彼の味わった絶望を共感してしまう。
このラストシーンが見れただけで、まちがいなく『大帝国』は買ってよかったと思えるゲームだった。
(……というよりは、これ以外の部分が(略))
あまり手放しで絶賛できるゲームではなかったものの、やはりアリスソフトは面白いもの作るなあ。
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fujimiti