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『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン ―スクワッド・ジャム―』感想。「SAOのスピンオフ。時雨沢恵一の魅力満載なガンアクション!」

ラノベ感想
01 /15 2015


年末年始、積んでいるライトノベルを崩そう祭りのそのいくつか。
時雨沢恵一著『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン ―スクワッド・ジャム―』です。個人的には、略称はイカジャムを推奨したいところ。

『SAO』5、6巻のメイン舞台となるガンゲイル・オンラインを中心にしたスピンオフ。
スピンオフといっても本編で登場したキャラは名前くらいしか出ず、完全に独立した話として楽しめるのでご安心を。

ガンゲイル・オンラインはゲーム世界で実在の銃器を使ってのサバゲーという、どう考えても時雨沢先生の好みにぴったんこって感じの設定だったけど、やっぱり大好きだったのね。あとがきでも、めっちゃ好き好きオーラが出ているし。

そんな愛情やら何やらがあとがきのみならず本文にもダダ漏れしており、なんというかすべてにおいて時雨沢先生の趣味全開!
主人公が使うP90を筆頭に、ロシア系の銃やマシンガンのみで身を固めた敵チームなど、登場人物がけっこう多いのにそれぞれが所持する銃器類にこだわりがあるのはガンマニアな作者らしい設定だよね。

自分は銃の知識はゲームや小説などで得たものしかなく、名前と形くらいはイメージ出来るけどどういう国で作られたとか、どういう人たちが持つみたいなことはほっとんど知らない人です。
だから作中のうんちくもけっこうピンとこない部分が多かったけど、きっとかなりこだわってるんだろうなあ。

「このゲームではロシア系の銃器がとても安く設定されている」という小話なんかも、どういう風に楽しんでいいのかよくわからなかったし。
(銃の平均相場ってどうなってるのよ)
うーん、なんかもったいないことした気分だ。

そういった銃器描写以外の場面でも、時雨沢先生の持ち味全開。というか、スーパー時雨沢タイムと言いたくなるくらいに、過去作品の良いとこどりだと感じてしまった。

『キノの旅』で見せたような、一行後にはあっさりと人が死ぬという乾いた死生観。
『アリソン』シリーズで見せたような、女の子を中心にした群像劇ガンアクション。
読みにくそうなのに意外と読みやすいですます調やら、笑える人だけ笑ってくれというギャグやたとえが時折顔出すところは、『学園キノ』を思い出したし。

(例)

まるで東西冷戦時の東側暗殺者のような、実にえげつない“殺し方”でした。


それら以外にも、おなじみほんのり叙述トリックもどきや、このゲームをプレイしている少女たちの日常という『メグとセロン』のような学園ものの雰囲気までほのめかすなど、色々てんこもりでめっちゃんこ面白い。

本家『SAO』ではもろ事情により命がけのゲームをやることになっていたし、なにより剣がメインウェポンだっただけに、純粋にサバゲーやっているこれはかなり好みだなあ。
ぶっちゃけ、『SAO』本編よりこちらのほうが好きです。

発砲音の大きさで相手との距離を測れというリアルな訓練風景や、都市と森ではまったく戦い方が違うという戦術論、バトルロイヤルでは何もしないことも勝利の秘訣だというクレバーな思考、そしてそういった細かい戦術すら吹き飛ばすことになるのがゲーム世界であるなど、リアルとゲームのバランスが絶妙だし。

明らかに続きが出そうな終わり方だっただけに、またしても続きが楽しみな作品が生まれてしまったな。
続編も楽しみにしています。

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感想リンク。
『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン (2) ―セカンド・スクワッド・ジャム (上)―』
『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン (3)―セカンド・スクワッド・ジャム (下)―』
『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインIV ―サード・スクワッド・ジャム ビトレイヤーズ・チョイス〈上〉―』
『ソードアート・オンラインオルタナティブガンゲイル・オンライン 5 サード・スクワッド・ジャムビトレイヤーズ・チョイス 下』

『メグとセロン』7巻 感想。
『一つの大陸の物語』感想。
『男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。』
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